毎年発表される、世界の男女間の性格差調査によると、日本は約140か国の中で大体100位前後を行き来しています。特に国会議員の男女比率と大企業の女性取締役の比率で他国と圧倒的な差が生じています。小学校のころ、クラスにはいくらでも頭のいい女の子はいたはずです。どんな男の子だって、クラスにいた賢い女の子に頭が上がらなかった思い出はあるでしょう。そんな優秀な女の子が社会に出た途端、男より劣ってしまうなんて信じられません。男性視点から、仕事の場で女はでしゃばるな、という前近代的な考え方が根強く残っていることが原因かもしれません。女性の仕事をあるレベルに制限しておき、重要な部分は男性が独占しておきたいという男のエゴがあるのではないでしょうか。日本の大企業の場合、昇進するにつれて、仕事の実力よりも社内政治の力量がものをいうといわれています。アメリカ企業のように、四半期ごとの業績が評価対象になるといったシステムではありません。清濁併せ飲み、腹芸のできる人物が派閥の中でのし上がっていくというのが日本式のパターンだといえます。勝つか負けるかという点に価値を見出す男の世界は、業務の公平さや充実感などを重視する女の世界とは相いれません。これも、女性取締役が育たない理由でしょう。多少悪いことをしても、会社のためや儲けるためには目をつぶるのが男性視点です。これを理解できない女には、いわゆる女性の仕事しか与えない、というのが日本企業の今の限界ではないでしょうか。グローバル化が進み、世界との大競争時代を突き進む企業にとって、男女の差を早くなくすことが生き残りの条件になると思われます。
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